こんにちは。
ワンランクアップ!の家庭料理ナビゲーターToshiです。
煮込み料理ではじめに玉ねぎを旨味、甘味を
引き出すように炒めるって場面は多いと思います。
煮込み料理はあれが味の土台になりますので、あの工程が仕上がりに直結します。
でもなかなか思うように旨味、甘味が出てくれないこと、ありませんか?
理由はいろいろありますが、一つ、意外な、大きなコツがあります。
今日はそれを紹介しましょう。
これは、ある程度経験のあるコックさんなら無意識に身につけてることですが、
一般にはほとんど情報が出回っていないノウハウです。
そのコツとは、実は玉ねぎのカットにあります。
カットの時に、よく切れる包丁で、断面の繊維を壊さないように上手に切ると、同じ時間炒めても、甘みの出具合がだいぶ変わります。
と言っても、何も砥石を持って来て職人みたいに研ぐ必要はありません。
家庭用の簡易研ぎ器(あの、ゴリゴリやるやつ)、あれで軽く研いでやるだけで十分、効果があります。
なぜ、カットの違いが仕上がりに影響するのでしょうか?
これは、理論的には、正直、僕もはっきりとは言えません。
おそらくですが、断面の細胞のダメージが影響していると思います。
ではなぜ、カットが大事と言えるかというと、これは見習い先のシェフに直々に教わって、自分も実感しているノウハウだからです。
見習い時代、僕はどうにもうまく甘味を引き出せませんでした。
あるとき、その道30年以上の無口なシェフに
「シェフ、コツを教えてください!」とお願いしたところ、
ボソっと
「カットや」
と言われました。
それ以来、僕はくる日もくる日もカットに気を使って練習を重ねました。
結果、旨味を出す感覚を身に付けることができました。
もちろん、旨味を出すにはカットだけではなく、炒め方や、以前お伝えした、
バターをしっかり使う、など、たくさんポイントはあります。
でも旨味を出すのを体で覚えた身として実感するのは、
旨味を出すのに大きなポイントとなるのはカットだということです。
なにも家でそこまでこだわる必要はないかもしれません。
でももし、ご家庭でそのコツを合理的に再現できたらいいんじゃないかなと思います。
そして、僕なりにプロのカットのコツを
ご家庭で再現するにはどうしたらいいかを考えて出た答えが、
冒頭でお話しした、
簡易研ぎ器でいいので、包丁を研いでやることです。
これが最も効果が高いかと思います。
完全再現は難しいものの、効果は非常に大きいです。
なにもいつも研ぐ必要はないので、
ここぞというときだけで十分です。
(ここぞという玉ねぎ炒めってなんなん?という気もしますが^^;)
一つあるとずっと使えて、千円くらいだし、合理的にウデが上がるので、
個人的にはおすすめします。
もちろん、カットのコツは、研ぐ以外にも、例えば切り方のコツなんかもあります。
今、企画している煮込みの基本を学べるコンテンツに、
その辺りを合理的に、わかりやすく実演しています。
もちろん炒める時の具体的なコツも満載です。
今日はこの辺にします。
予定では、いよいよ明日、企画の詳細をご紹介できるかと思います。
それでは、また明日。